プロの目利き

この業界に永く携わっていると、自然と商品の見る目が備わってくる。特に牛肉に関しては奥が深く、畜種ごとに特徴があり、しかも元は生き物なので 全く同じものはない。ここで牛についてながながと講釈を述べてもきりがないので単純に説明したい。
例えば2枚目の写真に写ってる一本のサーロイン、約16KG位の塊であるが、この塊の表面だけを見て、中身がイメージできる。なんとなく表面はさえない、サシ(霜降り)も少なさそうなサーロインでも、実際カットしてみるとかなり良いサシがギッシリと入ってるケースがある。見た目はよくないが、中のある牛 という事である。ちなみに本日入荷した 佐賀県黒毛和種サーロイン、一本のまま見ただけで真ん中あたり、4分の一あたりのサシの具合が想像できた。この位の 目利きは身につけないと一人前とはいえない。お得意様にサーロインを持っていき、見た目で判断され、”良くないね”といわれ、売れないで持って帰る事がある。そんな時、目利きがあれば”そんなことないですよ、中はかなりいいですから使ってみてください”と自信たっぷりにいう。実際使ってみて良ければ、かなりの信用を得る事ができ、一目置かれるようになる。  
牛はホントに奥が深い。小生、物を見なくても透視できる目利きを身につけたい・・・(それは目利きとはいわないか)